「貼れ晴れシート」開発のきっかけ

当初は、ある大手繊維メーカーの技術を活用し「消臭品」からの繋がりで、「患者会」の皆様から相談から始まりでした。
尿が出にくくなった患者向けの廃液バックは看護師さんが尿量を確認しやすいように透明な袋ですが、病院内などで移動するときに他の方に見えるのが、自分自身も気になり、周りの方に不快をもたらす場合があるという悩みを解決するために、この製品が生まれました。

「貼れ晴れシート」は廃液に両面テープで何回も付け外しが出来る安価な不繊布カバーです。何度も看護師さんからのアドバイスを受けながら、使い方から素材やシートの柄などの工夫が必要でした。また、価格も出来るだけ低コストを目指し、今までの社内の技術を活かし、自社でカバーを生産してコストを抑える事が出来ました。
開発には約1年かかりましたが、患者の皆さんのストレスが少しでも低減されることが出来たことが、本当に良かったそうです。

次なる開発製品への挑戦

貼れ晴れシートの開発から、患者会や病院より色んな相談や問い合わせがあり、新しい製品開発に取り組んでおられます。

doneストーマ装具アクセサリー「貼れ晴れパウチカバー」

ストーマ用パウチカバーは、ワンタッチで取り付けられ、布素材には、森林の香りのカプセルを付着させており、摩擦によってカプセルがつぶれ、ほのかな匂いを放ち、防臭になります。洗濯ができ、何度も使用することが出来ます。

doneパウチの浮きをおさえるベルト

ストーマの患者様が外出先の銭湯などで使用できるパウチの浮きをおさえるベルトも開発されました。市販のおさえるテープはありますが、高価なこともあり、何度も使えるカバーが出来ないかと要望があり、こちらも素材なども工夫されて、コストも抑えて何度も使える生製品を開発されました。

患者さんに寄り添う製品づくり

これらの製品以外にも、心臓疾患の赤ちゃんが身体取り付けているパイプを押さえる装具の相談などがあり、ニッチな製品でも、患者さんに寄り添い開発に取り組まれています。

片岡さんを見かけると「これ何とかならないかな」と患者さんや看護師さんから声がかかるそうです。
患者さんは、健常者と同じように、外出や、旅行、入浴なども、やはり匂いや視線が気になるという悩みを、一つ一つ解決するお手伝いをされています。
これは、片岡さんさんの実績もありますが、片岡さんの人柄もあるからではないでしょうか。
これからも患者さんに寄り添う開発に取り組んでいかれることでしょう。

ものづくり医療コンソーシアムは、このような患者さんや看護師さんからニーズから、中小企業の技術で、お困りごとの解決が行えるように、日々活動中です。